点滴を刺す場所

ホスピタルからこんにちは、どうもwild-manです。書くことが特にないので、今日は骨髄移植の前にいつもとは違う場所に点滴を刺して結構苦労した話を書きたいと思います。


点滴の針を刺す場所として想像するのは腕だと思います。私も入院してからずっと腕に点滴を繋いできました。しかし、骨髄移植を行う場合、大量に点滴を行なったり、薬によっては腕からの点滴では入れることが出来ないため、心臓に近い太い血管(ウィキペディアによると上大静脈または下大静脈とのこと)に点滴の針というかカテーテルを入れないと行けないとのことです。ちなみに腕に刺す点滴を末梢静脈路、心臓に近い血管にカテーテルを入れる点滴を中心静脈路というみたいです。


具体的にカテーテルを入れる場所は、肩の少し下の辺り、または足の付け根の辺りなのですが、中心静脈路は流石に太い血管にカテーテルを入れるだけあって結構手間がかかります。手順を簡単に書くと、麻酔をして、カテーテルを入れるための誘導するワイヤーを刺して、それに沿わせてカテーテルを入れて、ワイヤーを抜く、更にカテーテルは抜けやすいので皮膚に何針か縫いつけるという感じです。かなりめんどくさい、そして患者にとっては結構辛い作業をしないと、カテーテルを中心静脈に入れることは出来ないらしいです。そのため、よっぽどのことがない限り一度入れたカテーテルは刺し直しなんていうことはしないみたいです。腕に点滴の針を入れるのは、注射みたいに簡単に入れることができ、何か異変(痛みなど)が起きても、すぐに抜いて別の場所に刺し直すことが出来ることを考えると、本当に大変です。



骨髄移植を控えた3月某日の午前、左肩のところから中心静脈にカテーテルを入れる作業が行われました。結論から書くとすれば失敗でした。針を刺してみたものの骨に当たって、針が曲がってしまったり、血管が見つからなかったりして駄目でした。上手くいけば10分ぐらいで終わるはずの作業でしたが、30分以上チャレンジしての失敗でした。麻酔は使っていましたが、血管を探すために何度も針を刺すうちに次第に針を刺す範囲が広範囲に→麻酔を使う量が増えるってな感じで、作業後、左肩がとても重く感じたのを覚えています。


午後、今度は右肩でチャレンジ。「片方の肩で上手く行かなかった人は反対の肩だと簡単に刺せることが多い」という医師の言葉を信じて・・・。まぁ、こちらも結局失敗したのですが。どうやら私は性格だけでなく、血管まであまのじゃくみたいです。もう少し素直に育てばよかったな。


両肩が麻酔と麻酔の奥に潜む痛みのせいで、あまり動かせなくなってしまった翌日、今度は左足の付け根からカテーテルを入れることに。痛み自体は骨髄穿刺検査よりは痛くないものの、痛い思いをする時間が骨髄穿刺検査より遥かに長いため(普通は30分とかはかからないらしいが)、ある意味、骨髄穿刺検査以上にやりたくないカテーテル挿入。でも、これをやらないと移植は出来ない。足から刺せなかったどこから刺すのだろうと疑問に思いつつ、三度目のチャレンジ。


結果はあっけなく刺さりました。まぁ、麻酔がイマイチ効かなくて多めに注射してはもらったのですが、一回で成功したので良かった。これで失敗したら、泣こうかなって思ってたし。


しかしまぁ、この左足に刺したカテーテルが後々厄介なことになったのは後日の日記で書くことにしましょう。



それじゃ!



追記:
カテーテルを入れるときってのは骨髄穿刺ほどではないけど結構不快なんですね。直接入れている様子を見ているわけではないので、どこのタイミングなのかは分からないのですが、恐らく、ワイヤーに這わしてカテーテルを入れているときに、金属特有の弾力と摩擦が何となく体の中から伝わってくるんですよ。あまり気分が良いものじゃないですね。
指で針金やワイヤーを触ったときの感覚が通常ではありえない場所から感じる。経験が多い方が人間が大きくなると言いますが、こんな経験は必要ないでしょうね。