就活を初めて感じた疑問

どうも富良野くまりんです。大学3年生。就活がボチボチ始まりました。

大卒内定率、最低の57.6%=「就職氷河期」下回る−10月1日時点


文部科学、厚生労働両省は16日、来春卒業予定の大学生の就職内定率(10月1日時点)を発表した。内定率は前年より4.9ポイント低い57.6%で、「就職氷河期」と言われた2003年の60.2%を下回り、調査を開始した1996年以降で最悪の就職戦線となっている。急激な円高で景気の先行きに懸念が強まり、企業が採用を抑制しているためだ。


出典:時事ドットコム

http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&rel=j7&k=2010111600848


闘病生活のおかげで1年間就活が遅れてしまいましたが、これは運が良かったのでしょうか。ただ、景気が回復傾向にあると断言できるほどではない現状。2012年卒の就職率が上がりそうな気配もないので、厳しさは同等程度ぐらいと捉えておいたほうが良いのかもしれません。


それはそれとして、大学生を取り巻く就活環境。もう少し変化するという噂が学内でちらほら耳にします。具体的に言うと大学1年生から、就職活動の練習(履歴書やエントリーシートの書き方、グループディスカッションや面接)を必修の授業で行うかもしれないということです。


噂レベルですが、裏付けとなりそうな資料が文部科学省から発表されています。

大学における社会的・職業的自立に関する指導等(キャリアガイダンス)の実施について(審議経過概要)
中央教育審議会 大学分科会 質保証システム部会


【大学分科会「第二次報告」(平成21年8月)】
学生が入学時から自らの職業観,勤労観を培い,社会人として必要な資質能力を形成していくことができるよう,教育課程内外にわたり,授業科目の選択等の履修指導,相談,その他助言,情報提供等を段階に応じて行い,これにより,学生が自ら向上することを大学の教育活動全体を通じて支援する「職業指導(キャリアガイダンス)」を適切に大学の教育活動に位置づけることが必要である。


出典:文部科学省

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/houkoku/1288248.htm


大学が文部科学省の指導に素直に従うのなら、1年のときから授業として「キャリア教育」や「就職指導」をやろうという話が出てくるのは当然といえば当然でしょう。


しかし、一方で不思議なニュースがあります。

就活:大学3年生、本格的にスタート 合同説明会に3万人


企業の採用活動を巡っては、97年の就職協定廃止後、日本経団連が倫理憲章を設けて学業に配慮するよう申し合わせてきたが、不況を背景にして、早期化に歯止めがかからなくなっている。一方、帝国データバンクが10月、約1万社に実施した調査では、67%が「早期化は問題あり」と回答。商社の業界団体「日本貿易会」は、商社の採用時期を遅らせることも検討している。


出典:毎日jp

http://mainichi.jp/select/today/news/20101107k0000m040031000c.html


文部科学省は、就職対策をはやくやるべきと主張しています。一方会社側は、就活が年々早期化していて問題だと言っています。会社側が「やめてくれ」と言っていることを文部科学省がむしろ推奨しようとしているのも不思議なことです。


某有名就職支援サイトの社員の方の話では「就職活動が現在の形になり、学生は以前よりも自分に合った企業を、企業は自社にあった学生を選ぶことが出来るようになった」らしいです。現在の形になり、就活の早期化を加速させる一端を担っている企業の方の話を鵜呑みにすれば、就活の早期化は、企業にとっても学生にとってもプラスのはずです。企業が学生を、学生が企業を吟味する時間が増えるわけですから。


(ここで疑問が発生します。学生が自分に合った企業を選ぶことが出来るようになったのなら、3年以内の離職率が改善されて然るべきだと思うのですが、そのようなデータを見つけることが出来ません。ご存じの方は教えてください。)


この相反する情報。どちらが正しいのでしょうか。


私も就活イベントに参加しましたが、広告が沢山掲載されたカラフルな、とても無料とは思えない情報を詰め込んだ就職支援雑誌をいただきました。説明会によってはQUOカードをくれるところもありました。このお金がどこから出ているのでしょうか。ビックサイトのような巨大会場を借り切るお金はどこから出ているのでしょうか。就職説明会は慈善事業ではありません。不思議なことに、就活サイトを運営する企業のバックには大手マスコミがいます。


就職活動の早期化は、就職活動の長期化を意味しています。そうなると、就活に関するイベントが行われるのも現在は11月からですが、もっと早期になるかもしれません。(6月にインターンシップのためのイベントが開催されていましたが)そうなると、もっとイベントの回数が増えるかもしれません。毎回、カラフルな広告や雑誌が配られることでしょう。


どこかで大きなお金が流れているのを感じますね。