日本国民ツンデレ説

福田康夫首相が辞任し、世間の話題は自民党総裁選になっている。野党はこれを「点数稼ぎ」だの「政治の問題から国民の目をそらすため非道な方法」だの言っているが、まぁ、そう見える人たちから見ればそう見えるのだろう。


それはさておいて、街頭インタビューをやると思ったよりも「福田首相なぜ辞めた、もっと頑張って欲しかった」という声が多く聞こえる。電車の中吊り広告でも辞めたことを否定的に書く見出しが多いように思える。


しかし考えてみれば、福田内閣の支持率は20%程度だった。そう考えると約80%の人は福田首相は辞めるべきだと考えているとも受け取ることが出来るわけで、福田首相は国民の約80%に耳を傾け辞めたことになる。まさか、今、衆議院を解散させれば議席数を減らすことは避けられないから、衆議院を解散させることは出来ないし、それならば自民党に国民から支持される党首を据えて、ある程度落ち着いたところで選挙に持ち込もうというのは納得が出来ることだし、党内への影響も最低限で済む。


つまり、福田キュンは国民の多数派の意見を反映しつつ、自民党への影響を最低限に抑える、ある意味ベストプレーヤーなわけだ。だから、冷静に考えると「何故辞めた」と言うコメントこそ、少数意見なのではないかと思う。


ただし、これでは何故辞めたという意見がここまで多いかの理由は出ていない。そこで私は一つの結論を見いだした。それが「日本国民ツンデレ説」である。


日本国民は口では福田キュンのことを支持していないと言ってツンな態度に出ているが、心の中では支持しているというデレな部分を持ち合わせた国民であるということである。分かりやすく書くとこうだ。


日本国民「べ、べつにあんた(福田キュン)のことなんて支持してないんだからね!ほ、ほんとに何とも思ってないんだから! でも、途中で投げ出したらもっと許してあげないんだからね!」


キミの脳内では誰の声で再生されただろうか。ちなみに私はロリを演じる北都南さんの声だ。意外と青山ゆかりさんじゃなかった。どうでも良いが萌えるね。


とりあえず、話を戻すが「日本国民ツンデレ説」が事実とすれば、ここまで支持率が低いのにもかかわらず辞めたことを惜しむ声が多いことに説明が付く。あまりに酷いことを言っていた国民が実は何だかんだ言いつつも福田キュンを支持していたことに気付いた瞬間なのである。エロゲならここからデレ部分が始まるわけであり、シナリオとしてはツンからデレに変わる一番面白い部分なのである。


しかし残念ながら、福田キュンは首相を辞めてしまったわけで、現実世界におけるツンデレの難しさを知る恒例となってしまった。ツンデレはやはりゲームやマンガ、アニメ、小説の世界の産物なのである。



日本国民は現在「誰が自民党の総裁になったって変わらない」と、早速ツンな態度を取り始めている。現実世界で攻略が難しいツンデレキャラを攻略することが出来る首相という名の主人公は現れるのか。政治というエロゲから目が離せない。