ソフトボール日本代表 西山麗選手

どうも富良野くまりん(C.V. wild-man)です。昨日の夜、東京に戻ってきました。2週間前に比べて朝晩は涼しくなってきましたね。昼間は相変わらず暑いですが、それでも「死ぬほど暑い」って感じではないので、少しはマシになったのかな。


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TBS「2時っチャオ!」で、ソフトボール日本代表の西山麗選手の特集をやっていた。彼女は心臓の弁に不具合があり、10年前に心臓の弁の移植手術をおこなってたらしい。何となくソフトボールの試合は見ていたが、選手について詳しいことは知らなかったし、もちろんこのような過去を持つ選手がいたこと自体知らなかった。


特集の内容は、日本にとって決勝で対戦するアメリカは憎い相手だが、西山選手はアメリカで心臓の弁を移植しており、心臓の弁のドナーも同い年のアメリカ人だった、(西山選手の両親の「無事に試合が終わって欲しい」というコメントを流用しつつ)日本代表を応援する人にはいろいろな心境で応援している人がいる、というものだった。


この特集で、心臓の弁に不具合がある人は弁を移植しないといけないのだが、それにはドナーから提供される弁と人工の弁の2種類があるということを知った。ドナーから提供される弁は、耐久年数が15年と短く、弁の移植は人体への負荷が大きく、一度目の弁の移植の死亡率は5%だが、二度目の弁の移植の死亡率は12%と危険性も大きい。しかし、運動も出来る。人工の弁は、耐久年数が50年と長く、身体へ負担をかける回数を少なくすることが出来る。ただし、弁が固まらないように血液をさらさらにする薬を飲み続けなければいかず、万が一けがをしたときに出血すると血が止まらないという危険性があるらしい。


彼女の場合、他人のものが体内に入っているのだから拒絶反応やGVHDの心配もあるだろうから免疫抑制剤が必須になるだろうし、免疫抑制剤の副作用もそれはそれで問題になると思うのだが、その点について触れられていなかったのが残念だ。ただ、ここまで説明すると情報バラエティ番組でなくなってしまうので仕方はないが。


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彼女の話を聞いたときに、入院中に同じ部屋になった男性を思い出した。その人も心臓の弁に不具合があり、若い頃に人工の弁を移植する手術を行ったらしい。その頃は移植の失敗での死亡率が高く、手術で手術室に移動したまま帰ってこず、翌日にはベッド周りの荷物が片付けられた人も何人かいたし、自分も手術の前日は「今日が最後かも」なんて考えたりしたらしい。


手術は無事に済んだのだが、その日以降、ずっと血液をさらさらにする薬(血中の血小板量を少なくする効果があるらしい)を飲んでいて、事故にでも遭ったら血が止まらなくて死んじゃうだろうななどとも言っていた。


この「血液をさらさらにする薬」ってのはとても面白い過去があるらしい。海外で開発されたらしいが、とても効果があるので日本でも認可され使われるようになったのだが、海外では殆どの人に効いた薬なのに、日本では効かない人の割合が多く、病院によっては殆どの患者が効かないなんてことがあったらしい。調査してみると、納豆菌が薬の効果を阻害することが分かり、例の病院では毎朝納豆が朝食として出されていたらしい。グレープフルーツが薬とバッティングする話は有名だが、納豆と薬がバッティングするという話は珍しい。


下世話な話だが、手術にはもちろんお金がかかり、びっくりするぐらいの大金がかかるらしいが、障害者認定を受けることでそんなにびっくりしないぐらいまで手術額を下げることが出来るらしい。ただ、障害者認定を受けると銀行からお金を借りるときなどに不便があるので、お金がある経営者などは自腹で手術をやっちゃうらしい。その人は自分で事業をやっていたらしいが、流石に自腹でやれるほどのお金はなかったので、手術後は奥さんが経営者となったと話していた。


手術後、その人がやっていた事業は軌道に乗り好調だったらしい。ただし最近は不調になってきていたので、再び入院したおかげでまた好調になってくれるだろうと笑いながら話していたのが印象的だった。


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日記を書いているのはソフトボールの決勝戦が始まる前だから試合結果はまだ分からない。日本人だからもちろん日本に勝って欲しいし、難病と闘う人に希望を与えられるよう西山選手にも頑張って欲しい。


西山選手はオリンピックの決勝という舞台に立ち、いろいろと重圧もあるだろうけど、自分が目指した場所にいるということは最高に楽しい状態だと思う。私も何年か後には今とは違う場所(役目)にいるとは思うけど、そこが最高に楽しい場所であって欲しい。病気というのは不幸だったけど、この病気が転機となり良い方に進み、むしろ病気になって良かったと思えるぐらいになる、こんな風に思えたら自分は幸せだと思う。


最後に、頑張れニッポン!


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※西山麗選手について詳しいことは下のサイトを参照
http://hochi.yomiuri.co.jp/special/roadtobeijing/news/20080410-OHT1T00127.htm


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試合後追記:
日本優勝しましたね。おめでとうございます。